食生活に老人の知恵と伝統を活かす家族は、病気知らずの元気家族。
伝統の発酵食品(味噌、醤油、漬物、梅干、納豆など)は善玉腸内細菌の働きを良くします。季節の食べ物を活かす食事は、胃や腸の活性化、浄化をはかり、家族が心身ともに健康になります。
世界の中で栄えている家族や国は伝統文化を守っています。先祖のおかげを知り、家の祭事や村や町の祭りを大切にすれば、家族や地域が豊かになり心豊かな子供が育ちます。先達者の老人の知恵を活かす事が、家族や地域の繁栄につながります。
日本伝統の食べ物を忘れた日本人に未来はない。食が変わると細胞やホルモンバランスが崩れ、身体の機能に悪い影響を与えます。私は孫に添加物の入った食品やジュースは食べさせないようにしています。老人の知恵で守る伝統食で健康な家族作りを。
昔の大人の子育てには愛と厳しさがあった。責任を教え、自由に遊ばせ、働くことを子供の時から教えた。偏差値教育では遊びや働くことを知らない。それは一生の凶作。二十歳から働くのでは、手や身体、心までも動かない。老人の知恵で元気な人づくりを。大家族の中で豊かな子供が育つ。
日本の老人の知恵は世界一流の知恵(経験)。もう一度老人に表に出て働いてもらって、日本の生活文化を伝えてほしい。今こそ老人の知恵を学ぶ時。子育て、料理、家族作り、農業、伝統工芸、商売に活かし、未来を担う人々を育てていきたい。そうすれば世界一の平和国家になれる。
1997.3.30 讀賣新聞